営業を頑張っているのに成果が出ず、焦りや不安を感じている方は、一度営業手法を見直してみる必要があります。
本記事では、アウトバウンドとインバウンド別に、それぞれの代表的な営業手法を紹介します。
さらに、自社に合った営業手法の選び方や、新規開拓営業で成果を出すコツもまとめました。
営業活動に行き詰まりを感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

〇こんな人におすすめ
- アポイント/受注数を増加させたい
- 大手企業の開拓を進めたい
- 決裁者とのアポイントを増やしたい
- テレアポやメール、フォームなど従来の営業施策に限界を感じている
- LinkedInを含むSNS活用法を知りたい
〇この資料でわかること
- 大企業決裁者の開拓ノウハウ
- 誰でも今日から決裁者アポを取る方法
- 新時代の営業手法「LinkedInセールス」
営業手法は大きく分けて2種類ある

営業手法は大きく2種類に分類できます。
自社から積極的にアプローチする「アウトバウンド営業」と、見込み客からの問い合わせを待つ「インバウンド営業」です。
インバウンドセールス
インバウンドセールスとは、見込み客が自社に対して自発的に問い合わせや資料請求をしてくる形の営業です。
「プル型営業」とも呼ばれ、Webサイトのブログ記事やSNSで有益な情報を発信し、興味を持った見込み客が「もっと詳しく知りたい」と連絡してくる流れを作ります。
無理な売り込みをせずに顧客のニーズに応えるため、信頼関係を築きやすく、受注に結びつきやすいのが特徴です。
さらに、顧客が自ら情報収集した上で接触してくるため、以下のような利点もあります。
- 営業に対する心理的なハードルが低い
- 商談がスムーズに進みやすい
ただし、仕組みが軌道に乗るまでに時間がかかり、問い合わせが来るまで待つ必要があります。
近年はインターネットで情報収集する顧客が増えているため、インバウンド手法の重要性が増しています。
アウトバウンドセールス
アウトバウンドセールスとは、営業担当者が自ら見込み客に働きかけて商談の機会を作り出す営業スタイルです。
「プッシュ型営業」とも呼ばれ、相手からアクションがなくても、こちらから積極的にアプローチします。
- テレアポ(電話営業)
- 飛び込み訪問
- メール送信
- SNSでのダイレクトメッセージ
自社がターゲットとする企業や顧客層に直接リーチできるため、短期間で多くのアポイントを創出できます。
一方で、興味を持っていない相手にも接触するため断られることも多く、心理的な負担が大きいデメリットもあります。
近年は電話だけでなく、メールやSNSのDMなど複数チャネルを組み合わせて見込み客に働きかけるケースも増えています。
アポイント取得率を上げるには、リストの質やトークスクリプトの工夫に加え、複数チャネルを活用した継続的な働きかけによる関係構築が欠かせません。
以下では、BtoB向けのアウトバウンドセールスに役立つ戦略を大量にまとめているため、ぜひチェックしてみましょう。
成果が出る最強の戦略130選 |BtoBアウトバウンドセールス”打ち手”大全

〇こんな人におすすめ
- 営業を体系的に学習したい、すぐ成果を出したい
- 質の良いアポイントを量産したい
- 施策一覧を知りたい、新規施策を模索している
- 施策毎のベストプラクティスを知りたい
- 部下に営業研修をしたい、営業ノウハウを全社展開したい
アウトバウンド営業手法一覧
アウトバウンド型の営業手法にはどのような種類があるかを紹介します。
営業担当者が自らアプローチする代表的な手法を7つ取り上げ、それぞれの特徴を解説します。
1|SNS運用
SNSで有益な情報を発信し、見込み客との信頼関係を築く手法
2|テレアポ(電話営業)
見込み客に直接電話をかけアポイント取得や商品提案を行う手法
3|飛び込み営業・訪問販売
事前アポなしに企業や個人宅を訪問して商品を売り込む手法
4|フォーム営業
企業のWebサイトのお問い合わせフォームからアプローチする手法
5|展示会
イベントに出展し、来場者に自社商品やサービスをPRする手法
6|ABM
価値の高い特定企業に個別最適化したアプローチを行う手法
7|手紙営業
見込み客に手紙やハガキなどの郵送物を送ってアプローチする手法
SNS運用
SNS運用とは、TwitterやLinkedInなどのソーシャルメディアを活用して見込み客にアプローチする営業手法です。
企業の公式アカウントや営業担当者個人のアカウントで有益な情報を発信し、フォロワーとの信頼関係を築いていきます。
また、SNS上で興味を示したユーザーに対して、コメントやダイレクトメッセージで直接コンタクトを取ることもできます。
特にBtoB領域では、LinkedInを使ったアプローチが有効です。
決裁権を持つビジネスパーソンが多数登録しているうえ、日常的に情報発信を続けることで自社の認知度を高め、見込み客との接点を増やせます。
基本無料で利用できるため、広告費をかけずにリーチを拡大できるのも魅力といえるでしょう。
株式会社Emoooveでは、ビジネスSNS「LinkedIn」を中心としたマルチチャネル戦略を展開して、効率的なアポ獲得を行います。
短期で質の高い商談が欲しい企業は、ぜひ一度相談してみましょう。
テレアポ(電話営業)
テレアポ(電話営業)は、リストアップした見込み客に直接電話をかけて、アポイント取得や商品提案を行う営業手法です。
短時間で多くの相手にコンタクトできるため、営業手法の中でも古くから活用されてきました。
一方で、相手にとってメリットがなければすぐに断られます。
BtoBにおいては、受付や秘書に取り次いでもらえないなどのハードルもあるため、以下のような対応が必要です。
- 担当者につなぐ工夫
- 継続的なフォローコール
断られることが当たり前のため、落ち込まずに数をこなすタフさも求められます。
また、トークスクリプトを事前に準備し、要点を簡潔に伝えることが成功率を上げるコツです。
飛び込み営業・訪問販売
飛び込み営業(訪問販売)は、事前のアポイントなしに企業や個人宅を直接訪問して商品やサービスを売り込む手法です。
相手の表情や反応を直接見ながら対話できるため、信頼関係を築きやすかったり、その場で詳しい説明やデモができたりします。
リストさえあればすぐにでも始められるため、新規開拓の基本的な手法として長年利用されてきました。
しかし、訪問には移動時間が伴うため、1日に回れる件数が限られ効率が低い面もあります。
加えて、面と向かって断られるため、くじけないメンタルも大事です。
飛び込み営業を行う際は、事前に訪問先の業種やニーズを調査し、自社商材とマッチしそうな相手を見極めることが重要です。
フォーム営業
フォーム営業とは、企業のWebサイトに設置されている「お問い合わせフォーム」を通じてアプローチする営業手法です。
見込み客のメールアドレスを知らなくても、問い合わせフォーム経由で自社の提案やサービス紹介を送れます。
メールや電話に比べて手軽に送信でき、一度に多くの企業にアプローチしやすいのがメリットです。
ただし、他の問い合わせに埋もれたり、迷惑行為とみなされてスルーされたりするため、興味を惹く文面を作成する必要があると考えておきましょう。
また、企業ごとに内容をカスタマイズし、一方的な売り込みにならないようにすることも大切です。
展示会
展示会は業界の見本市やイベントに出展し、訪れた来場者に自社商品・サービスをPRする営業手法です。
自社ブースに興味を持って立ち寄ってくれた相手と直接会話できます。
- 効率よく見込み客と出会える
- デモンストレーションをお通じて商品理解を深めてもらえる
- 名刺交換を通じて多数のリード情報を獲得できる
来場者は課題解決や新製品の情報収集を目的としていることが多く、商談につながる確度が高い点も魅力です。
一方で、展示会への出展には、以下のようなコストがかかります。
- ブース費用
- 人件費
- 準備の手間
限られた会期中に効果を出すため、事前にターゲット層にアプローチしてブース来訪を促す工夫や、来場者へのフォローアップ体制が重要です。
ABM
ABM(Account Based Marketing)は、自社にとって価値の高い特定のターゲット企業(アカウント)を定め、それぞれに個別最適化したマーケティング・営業活動を行う手法です。
通常のマスマーケティングとは異なり、企業ごとに専用の提案資料やコンテンツを用意し、複数の手段で継続的にアプローチして関係構築を図ります。
営業部門とマーケティング部門が連携して特定企業の攻略に集中することで、大口顧客の獲得につなげることが狙いです。
顧客側から見れば自社の課題や業界に合わせた情報提供を受けられるため、関心を持ってもらいやすく、高い確率で商談や契約に結びつけられるでしょう。
ただし、ABMは一社一社にかける工数やコストが大きく、対象を誤ると労力が無駄になるリスクもあります。
自社のリソースを踏まえて、真に優先すべきターゲットを見極めて実行しましょう。
手紙営業
手紙営業とは、見込み客に対して手紙やハガキなど郵送物を送ってアプローチする手法です。
デジタル全盛の時代にあえて紙の手紙を送ることで相手の目に留まりやすく、興味を引けます。
特に決裁者クラスは日々大量のメールを受け取りますが、封書で届いた手紙であれば開封してもらえる可能性が高まります。
- 温かみや本気度を伝えやすい
- フォローアップの電話を掛けやすい
- 1件ごとの成約率を高められる
不特定多数に一斉送付すると宣伝チラシ扱いされてしまうため、本当に狙いたい相手に絞って活用することが重要です。
インバウンドの営業手法一覧
インバウンド型の営業手法について見ていきましょう。
見込み客からの問い合わせを増やすために有効な代表的な手段を6つ紹介します。
1|オウンドメディア
自社ブログ等で有益な情報を発信し、見込み客を集める手法
2|Web広告(リスティング等)
有料広告を活用して見込み客を集め、自社サイトへ誘導する手法
3|セミナー・ウェビナー
講演会やオンラインセミナーで潜在顧客に情報提供する手法
4|紹介営業
既存顧客や知人などから新たな見込み客を紹介してもらう手法
5|ホワイトペーパー
課題解決に関する資料を提供し、ダウンロード時に情報を得る手法
6|プレスリリース
報道機関向けにニュースを発信し、問い合わせのきっかけを作る手法
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社で運営するブログや情報サイトなどのメディアのことで、コンテンツマーケティングの中心となる手法です。
自社のターゲット顧客が関心を持つ有益な記事やニュース、ノウハウを定期的に発信することで、検索エンジン経由やSNS共有を通じて見込み客を集めます。
- 自社の専門性をアピールして信頼感を高められる
- 24時間体制で見込み客を呼び込んでくれる
オウンドメディア経由で自社サイトに訪れたユーザーが、資料DLや問い合わせフォーム送信などのアクションを起こせば、インバウンドのリード獲得につながります。
ただし、良質なコンテンツを継続的に作成するには時間と労力が必要で、成果が出るまでに数ヶ月から年以上のスパンを要することもあります。
効果を高めるにはSEO対策やSNSでの拡散なども併せて実施し、着実に運用していきましょう。
Web広告(リスティング等)
Web広告とは、インターネット上で配信される有料広告を活用して見込み客を集める手法です。
代表的なものには、以下のような種類があります。
- 検索連動型広告(リスティング広告)
- SNS広告
- ディスプレイ広告
たとえば、Googleで特定のキーワードを検索したユーザーに自社の広告を表示し、興味を持ったユーザーを自社サイトに誘導します。
短期間で集客効果が得られるため、新規リードを迅速に獲得したい場合に有効です。
ターゲティング設定により、地域や属性、興味関心などで配信相手を絞り込めるのも利点です。
また、広告経由で一度サイトを訪れたユーザーに再度広告を表示するリターゲティングによって、検討中の見込み客に継続的にアプローチできます。
一方で、クリックや表示のたびに費用が発生するため、効果が出続ける間は広告予算を継続投入する必要があります。
入札単価が高騰する分野ではコストがかさみやすく、費用対効果を常に分析・最適化する運用が欠かせません。
セミナー・ウェビナー
セミナー・ウェビナーは、自社が主催する講演会やオンラインセミナーを通じて見込み客に情報提供する営業手法です。
- 営業色を感じさせずにアプローチできる
- 自社への信頼感や好印象を抱いてもらえる
- セミナー終了後には参加者の連絡先リストが手に入る
セミナー終了後には参加者の連絡先リストが手に入るため、アンケート結果をもとに関心度の高い層へ個別にフォロー営業をかけることも可能です。
ウェビナーであれば地理的な制約なく集客でき、会場費も不要で効率的です。
ただし、セミナー集客には事前の告知やマーケティング施策が必要で、集客が思うようにいかないと赤字になりかねません。
内容準備にも時間がかかりますが、その分有望なリードを一度に多数獲得できる手段として有効です。
紹介営業
紹介営業は、既存の顧客やビジネスパートナー、知人などから新たな見込み客を紹介してもらうことで始まる営業手法です。
第三者を介した「口コミ」によるアプローチのため、紹介された側は信用しやすく、商談へ発展する確率が高いのが特徴です。
実際、紹介経由の案件は成約率が他の手法に比べ格段に高いと言われます。
紹介する人にとっても、知り合いの課題を信頼できるあなたに託せるため、三方良しの関係が築けます。
紹介営業のメリットは、広告費や新規開拓の手間をかけずに有望なリードを獲得できる点です。
一方で、紹介をもらうためには日頃から既存顧客との信頼関係を深め、成果を出して満足してもらうことが不可欠です。
また、自社の強みや提供価値を明確に周囲に伝えておくことで、「この分野なら〇〇社を紹介しよう」と思い出してもらいやすくなります。
紹介に依存しすぎると案件数が頭打ちになる恐れもあるため、他の手法と並行して取り組むのが望ましいでしょう。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、業界の課題や解決策について詳しく解説した資料(電子書籍やレポート)を指し、見込み客に提供することでリードを獲得する手法です。
- 〇〇の成功事例集
- 〇〇導入ガイド
- 〇〇の戦略30選
価値あるホワイトペーパーを提供すれば、課題を抱える見込み客を効率よく集めることができます。
ダウンロードしたユーザーは自社ソリューションに関心を持っている可能性が高いため、その後の営業アプローチで商談につながりやすくなります。
また、自社の専門知識やノウハウをまとめた資料を配布することで、企業の信頼性やブランド力を高める効果もあります。
例えば、株式会社Emoooveでは「成果が出る最強の戦略130選 |BtoBアウトバウンドセールス”打ち手”大全」の無料ホワイトペーパーを提供しているため、気になる場合はダウンロードしてみてください。
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〇こんな人におすすめ
- 営業を体系的に学習したい、すぐ成果を出したい
- 質の良いアポイントを量産したい
- 施策一覧を知りたい、新規施策を模索している
- 施策毎のベストプラクティスを知りたい
- 部下に営業研修をしたい、営業ノウハウを全社展開したい
プレスリリース
プレスリリースは、新製品やサービスの発表、企業のニュースを報道機関向けに発信する公式リリース情報です。
プレスリリースを通じて自社の存在や提供価値が世間に広く伝われば、それを目にした企業から問い合わせを受けるきっかけになります。
実際、プレスリリースがニュースサイトや業界紙に取り上げられ、自社を知らなかった見込み客にリーチできた例も多くあります。
特に「〇〇業界の課題を解決する新サービス提供開始」など、読者にメリットのある内容であれば興味を引きやすいでしょう。
また、一度配信すれば多くのメディアに拡散される可能性があり、コストに対して大きなリーチが期待できます。
ただし、必ずしも取り上げてもらえるとは限らず、話題性のあるネタ作りや定期的な発信が求められます。
自社に合った営業手法の選び方4選
営業手法が自社に適しているか判断する際に、注目すべき4つのポイントを解説します。
1|ターゲット顧客に合っているか
ターゲット顧客の属性や行動に合った手法かを検討する
2|取り扱い商材の特性に合っているか
商品やサービスの単価や購買プロセスに合った手法か検討する
3|自社の規模・リソースに合っているか
人員や予算が限られている中で無理のない手法か検討する
4|自分の強みや性格に合っているか
営業担当者自身の得意分野を活かせるやり方か検討する
ターゲット顧客に合っているか
見込み客となるターゲット顧客の属性や行動に合った手法かを検討しましょう。
商材 | 最適な営業手法 |
---|---|
若年層向けの商材 | SNSやWeb広告でのアプローチ |
BtoC向けの商品 | インバウンドのコンテンツ発信やWeb広告 |
特定の業界の企業だけに売りたいBtoB商材 | ABMや業界特化の展示会 |
営業電話を嫌う傾向のある層 | メールや紹介 |
自社のターゲット顧客が日頃どこで情報収集をしているか、どんなアプローチなら心を開きやすいかを考え、それにマッチする営業手法を選ぶことが重要です。
取り扱い商材の特性に合っているか
自社が扱う商品・サービスの特性に営業手法がマッチしているかを考えましょう。
商材 | 最適な営業手法 |
---|---|
高額で導入に検討期間を要するBtoB商材 | ホワイトペーパーやセミナーを通じてじっくり情報提供し、顧客の理解を深めてから提案する |
低単価で比較的簡単に購買判断できる商品 | テレアポやWeb広告で短期間に数を打って母集団を広げ、興味を持った人に速やかにアプローチする |
目で見て魅力が伝わる商品 | 展示会で実機を見せる |
専門性が高く説明が必要なサービス | コンサルティング営業や訪問による対話を重視 |
自社の提供価値を最も効果的に伝えられるチャネルは何かを見極めることで、営業活動の成果が大きく変わります。
自社の規模・リソースに合っているか
また、自社の規模やリソースに対して無理のない営業手法を選ぶことも重要です。
人員や予算が限られている中小企業やスタートアップが、大企業と同じ手法を真似しても継続できず効果を出せない可能性があります。
例えば、専任のマーケティング担当がいないのにオウンドメディアで大量のコンテンツ発信を目指すと、更新が滞って逆効果になりかねません。
同様に、十分な予算がないのに高額なWeb広告や頻繁な展示会出展を続けるのは難しいでしょう。
リソースが限られる場合は、コストを抑えつつ実行可能な範囲で効果が見込める手法から優先的に取り組むことが大切です。
自分の強みや性格に合っているか
営業担当者自身の強みや、性格に合った手法かどうかも見逃せないポイントです。
自分に全く合わない方法を無理に続けてもストレスが溜まり成果が出にくいため、できるだけ得意分野を活かせるやり方を選びましょう。
「押し売りはしたくない」「人脈を活かしたい」など本人の信念や志向も大事です。
自分自身がやりがいを持って取り組める手法を選ぶことで、継続的な努力が苦にならず結果的に高い成果につながります。
新規開拓営業で成果を出すコツ6選
新規開拓営業で成果を上げるためのポイントを紹介します。
顧客との向き合い方や自身の行動習慣など、明日から実践できる6つのコツを見ていきましょう。
1|顧客との信頼関係構築を最優先にする
初回接点では売り込みよりヒアリングを重視し、信頼を得る
2|顧客のニーズを徹底的に引き出す
質問を重ねて顧客の潜在的な悩みや真のニーズを顕在化させる
3|提案に顧客にとっての価値を盛り込む
導入による具体的なメリットを数値などで示し、価値を伝える
4|適切なタイミングでクロージングする
相手の前向きな発言などを見極め、契約の意思決定を促す
5|PDCAを繰り返して改善する
失敗を分析し、改善策を講じて再度トライして営業スキルを向上
6|クロスセル・アップセルを行う
関連商品や上位プランを提案し、顧客単価や継続収益を伸ばす
顧客との信頼関係構築を最優先にする
新規顧客を開拓する際は、何よりも顧客との信頼関係を築くことに注力しましょう。
いくら優れた商品を提案しても、あなた自身や会社を信頼してもらえなければ前には進みません。
初回接点では売り込みよりヒアリングを重視し、相手の話に真摯に耳を傾けてください。
顧客の課題に共感し、解決に本気で寄り添おうとする姿勢を示すことが大切です。
信頼さえ得られれば、多少の提案の弱点や価格のハードルがあっても「あなたになら任せたい」と思ってもらえるようになります。
顧客のニーズを徹底的に引き出す
商談では、表面的な要望だけでなく顧客の真のニーズや課題を徹底的に引き出すことが重要です。
顧客自身も課題を把握できていない場合があるため、営業側がヒアリングを重ねて潜在的な悩みを顕在化させます。
現在の状況や困りごとを詳しく尋ね、掘り下げた質問をしましょう。
- 具体的にどの商品が伸びていないのか
- なぜそれが問題なのか
- それによってどんな影響があるのか
- これまでに試した対策は何か
相手が話しやすい雰囲気を作り、合いの手を打ちながらじっくりとヒアリングすることが大切です。
顧客の本当の課題や目標を把握できれば、その解決策に焦点を絞った提案ができ、「自分の話をよく理解してくれた」と感じてもらいやすくなります。
提案に顧客にとっての価値を盛り込む
提案を行う際は、単に商品やサービスの特徴を説明するだけでなく、顧客にとっての具体的な価値を盛り込むようにしましょう。
相手が「この提案を受け入れると自分たちにどんなメリットがあるのか」を明確にイメージできることが重要です。
そのためには、提案内容を顧客の課題解決や目標達成に結びつけて描き出します。
例えば、以下のように具体的な数値や成果イメージを提示すると効果的です。
- 「このシステムを導入すれば作業時間が30%削減でき、年間で○○円のコスト削減が見込めます」
- 「弊社の支援によって貴社の新規顧客獲得数が前年比150%になるようサポートします」
こうした価値提案により、価格以上のリターンが得られると納得してもらいやすくなります。
また、自社独自の強みや他社との差別化ポイントも、顧客にとっての利点として盛り込みましょう。
提案書には顧客の言葉を織り交ぜるなど、相手だけの特別な提案であることを示す工夫も大切です。
適切なタイミングでクロージングする
商談が進んできたら、適切なタイミングでクロージングを行いましょう。
クロージングを恐れて先延ばしにすると、盛り上がった商談も熱が冷めたり、競合に横取りされたりするリスクがあります。
一方で、顧客の準備が整っていないうちに強引に迫ると関係が壊れるため、タイミングも重要です。
顧客から「検討します」と言われた場合は、単に待つのではなく、以下のような点を尋ねて次のアクションを明確にしましょう。
- いつ頃お返事いただけそうか
- 懸念点はどこか
最後の一押しを丁寧に行うことで、前向きだった商談を確実に受注につなげることができます。
PDCAを繰り返して改善する
うまくいかないことがあっても闇雲に動き続けるのではなく、PDCAサイクルを回しながら常にプロセスを改善していきましょう。
テレアポでまったくアポが取れなかったなら、リストの質が適切だったか、トークスクリプトの導入部分に問題がなかったかなどを分析する。
良かった点は次回も継続し、課題が見えた部分は改善策を講じて再度トライする。
PDCAを回すことで、自分なりの「うまくいく型」が少しずつ蓄積され、営業スキルが着実に向上していきます。
失敗してもそれを次の成功の糧にする姿勢が、長期的には大きな成果につながるでしょう。
クロスセル・アップセルを行う
新規顧客を獲得した後は、クロスセルやアップセルを行い、1件あたりの取引額や継続収益を伸ばすことも意識しましょう。
- クロスセル:関連商品を追加で提案
- アップセル:上位プランへの切り替え提案
一度きりの取引で終わらせず長期的な関係を構築することが大切です。
導入した商品・サービスで確実に成果を出し、顧客の満足度を高めます。
その上で、顧客のニーズに合致する追加提案を行います。
ただし、クロスセル・アップセルは顧客にとって本当に価値あるものであることが前提です。
押し売りにならないよう、顧客の成長や成功に寄与する提案を心がけましょう。
営業手法に関してよくある質問
最後に、営業手法に関して多くの人が疑問に思う点についてQ&A形式でお答えします。
営業のプロセスや心理テクニック、人材適性など、よくある質問を5つ取り上げて解説します。
1|キーエンスの営業手法は何がすごいの?
徹底した準備と顧客の課題解決に繋がる高付加価値な提案
2|営業で活用できる主なフレームワークは?
SPIN話法やBANTなどがあり、状況に応じて使い分ける
3|心理学を使った営業手法はありますか?
返報性の原理や社会的証明など、多数の心理テクニックがある
4|新規開拓営業が向いている人は?
ポジティブで打たれ強く、自主的に行動でき目標達成意欲が高い人
5|新規開拓の営業がうまくいかなくてつらい時はどうすればいい?
一人で抱え込まず上司や先輩に相談し、適度に休息を取る
キーエンスの営業手法は何がすごいの?
キーエンスの営業手法は、「徹底した準備」と「高付加価値の提案」によって非常に高い成果を上げている点がすごいと言われます。
キーエンスの営業担当者は訪問前に顧客の状況を細かく調査し、事前にヒアリング項目や仮説を綿密に準備します。
その上で、商談では顧客の課題を深く掘り下げ、単なる製品説明ではなく解決策としての提案を行います。
自社製品の強みを活かしつつ、顧客にとってのメリットを数値で示すため、価格以上の価値を感じてもらいやすく、競合に負けない提案を可能としています。
営業で活用できる主なフレームワークは?
営業で活用できる代表的なフレームワークには、次のようなものがあります。
- SPIN話法:質問を通じて顧客の課題とニーズを引き出す手法
- BANT:見込み客の予算や決裁権などを確認し、受注可能性を判断する手法
- FAB:製品の特徴から顧客のメリットまで順序立てて説明し、提案に説得力を持たせる手法
そのほか、AIDMA(注意・興味・欲求・記憶・行動)や3C分析など、営業に応用できるフレームワークは多数存在します。
状況に応じて使い分けることで、営業活動を論理的かつ効果的に進められるでしょう。
心理学を使った営業手法はありますか?
営業には心理学の原理を応用した手法が多数存在します。
- 返報性の原理:先に小さなサービスやサンプルを提供して相手にお返ししたい気持ちを抱かせる
- 社会的証明:「多数の企業が導入しています」と実績を示す
- フット・イン・ザ・ドア(段階的要請):最初に小さな依頼を承諾させてから本命の大きな提案をすることで、Yesを引き出しやすくする
- 希少性の演出:今月限定○社だけ
- 類似性のアピール:共通点を強調して親近感を持たせる
ただし、どの手法もあくまで顧客の利益を考えて誠実に用いることが大切で、過剰な心理操作は逆効果になる可能性がある点に注意しましょう。
新規開拓営業が向いている人は?
新規開拓営業に向いているのは、以下のような資質を持った人です。
- ポジティブで打たれ強い人
- 自主的に行動できる人
- 人と話すことが好きな人
- 目標達成意欲が高く工夫ができる人
自分の強みを活かした形で粘り強く新規顧客に向き合える人が、新規開拓営業に向いていると言えるでしょう。
新規開拓の営業がうまくいかなくてつらい時はどうすればいい?
新規開拓がうまくいかずつらいと感じる時は、一人で抱え込まないことが大切です。
上司や先輩に状況を相談し、経験者のアドバイスやロールプレイから学びましょう。
また、自分を追い詰めすぎないために、適度に休息を取り、気分転換して心身をリセットしましょう。
前向きに取り組み続ければ、やがて成果がついてくるでしょう。
まとめ
新人であっても、今回紹介した営業手法を理解し、自社に合う戦略を選んで工夫すれば、新規開拓で成果を出すことは十分可能です。
重要なのは、闇雲に動くのではなく基本と原理原則に立ち返って考え、常に顧客視点を忘れないことです。
もし営業手法の見直しや新たなチャレンジに迷ったら、専門家の意見や支援も活用してみてください。
あなたの営業活動が実り多いものになることを願っています。
本記事を参考に、自分なりの営業スタイルを確立し、継続的な成果につなげてください。

〇こんな人におすすめ
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